プロフィール

佐藤有子(さとうゆうこ)
宮城県在中在住

■ e-デザイン空間 ホームページ  https://e-design-space.co.jp/             

株式会社e-デザイン空間 専務取締役
二級建築士・一級建築施工管理技士・住宅収納スペシャリスト

宮城県を中心に、工務店として新築住宅やリフォーム・リノベーションの設計・施工を行っています。
学生時代はインテリア科・建築学科を学び、大工としても現場で経験を積んだ後、現場管理等、住まいづくりを幅広く学んできました。
現在は、その経験を活かしながら、住宅の新築設計をはじめ、リノベーション設計や店舗設計などを行っています。図面上のデザインだけではなく、実際の施工や納まり、使い勝手まで考えた提案ができることが私の強みです。
お客様一人ひとりの暮らし方や想いに寄り添い、デザイン性と機能性の両面から、毎日を心地よく過ごせる空間づくりモットーとしております。

住宅収納スペシャリストとの出会い(取得した動機)

狭い部屋の中でも布団・服等収納したいとのことで扉を無にしカーテンレールを取り付けた案

住宅の設計やリフォームに携わっているとお客様から収納について相談される機会がとても多くあります。
「収納はたくさん欲しい」「ウォークインクローゼットを広くしたい」「パントリーが欲しい」
こうしたご要望に、以前は「では、ここに収納をつくりましょう」「このくらいの広さを確保しましょう」と、主に間取りや⼨法の⾯から考えることが多かったように思います。
しかし、実際に暮らし始めてから本当に使いやすい収納にするためには、単純に収納⾯積を増やせばよいわけではありません。そのご家族が何をどのくらい持っているのか、どこで使うのか、誰が使うのか、どのような⽣活動線なのか。そこまで考えなければ、本当の意味で「使いやすい収納」にはならないと感じるようになりました。そんな中で住宅収納スペシャリストという資格を知り、住宅をつくる側の⼈間として、収納について⼀度きちんと体系的に学んでみたいと思ったことが受講のきっかけです。設計や施⼯の知識に「収納」という視点を加えることで、お客様にもっと具体的な提案ができるのではないか。そして、間取りをつくる段階から、完成後の暮らしまで想像した住まいづくりができるのではないかと考え、資格取得を決めました。

住宅収納スペシャリストを受けて変わったこと

家事動線内で付けた収納洗面~パントリー~LDK

受講後、⼀番変わったのはお客様への「聞き⽅」だったと思います。
以前は「収納はどのくらい必要ですか?」「ここに収納があれば⼤丈夫ですか?」と、収納の⼤きさや場所について確認することが中⼼でした。
今は、それだけではなく、「ここには何を収納しますか?」「それは普段どこで使いますか?」「ご家族の誰が出し⼊れしますか?」「今のお住まいで困っていることはありますか?」といったように、実際の暮らしをイメージしながらお話を伺うようになりました。
同じウォークインクローゼットでも、ハンガーに掛ける服が多い⽅と、畳んで収納するものが多い⽅では、必要な棚やパイプの配置が変わります。パントリーも、⾷品のストックが多いご家庭と、家電や⽇⽤品までまとめて収納したいご家庭とでは、必要な奥⾏きや棚の⾼さが違います。「何畳の収納をつくるか」ではなく、「何を、どこに、どう収納するか」から考えるようになったことで、設計の仕⽅も変わりました。
また、収納について具体的にお話しすることで、お客様⾃⾝がこれまで気付いていなかった暮らし⽅や持ち物について、⼀緒に整理できることもあります。
住宅は完成したときがゴールではなく、そこから何年、何⼗年と暮らしていく場所です。⾒た⽬のきれいな間取りをつくるだけではなく、朝起きてから出掛けるまで、帰宅してから家事をして休むまで、そのご家族がどのように動き、どこに何があれば暮らしやすいのかも提案するようになりました。
住宅収納スペシャリストを受講したことで、以前よりも⼀歩踏み込んで「完成した家」ではなく「完成後の暮らし」を考えながら設計するようになったと感じています。

今後の展開(夢)

キッチンをおしゃれにも見せ、隠すところ隠す収納

住宅収納スペシャリストとして学んだことを、新築住宅だけでなくリフォームやリノベーションにも積極的に活かしていきたいと思っています。
特にリフォームでは、すでにその家で⽣活されているからこそ、
「物が⽚付かない」「家事動線が使いにくい」「収納はあるのにうまく使えていない」といった具体的なお悩みが⾒えてきます。そうしたお悩みに対して、単に収納を増やす⼯事をするのではなく、今の暮らし⽅やこれからの⽣活まで伺いながら、「このご家族にとって本当に必要な収納は何か」を⼀緒に考えられる⼯務店でありたいと思っています。
また、収納の知識と設計‧施⼯の知識、その両⽅を持っていることは、私⾃⾝の強みにしていきたい部分です。「ここに棚が欲しい」というご希望に対して棚をつくるだけではなく、収納する物に合わせて奥⾏きや⾼さ、使い勝⼿を考え、それを実際の建築として形にする。設計から施⼯まで携わっているからこそできる提案を、もっと増やしていきたいと思っています。
私が⽬指しているのは、⾒た瞬間に素敵だと思っていただける家であることはもちろん、実際に暮らし始めてから「この家、使いやすいね」「ここにこれがあるから便利だね」と感じていただける住まいです。
収納をきっかけに、お客様の暮らしをより深く知り、設計や施⼯につなげていく。そして、何年か経った後にも「この家にしてよかった」と思っていただける住まいを⼀つひとつつくっていくことが、これからの⽬標です。

おわりに

さて、第39回目の「「全国の住スペ紹介」、いかがでしたでしょうか。

「収納はたくさん欲しい」というお客様のご要望に対して、ただ収納を増やすだけでは「使いやすい収納」にはならないと感じたというお話に、日々お客様と向き合いながら家づくりをされている佐藤さんならではの気づきを感じました。
「間取りをつくる段階から、完成後の暮らしまで想像した住まいづくりができるのではないか」と考え、住宅収納スペシャリストを学ばれたことからも、引き渡して終わりではなく、その先のお客様の暮らしまで考えて家づくりをされていることが伝わってきます。
設計から施工まで携わる佐藤さんだからできる、暮らしに合わせた収納提案。見た瞬間に「素敵だな」と思い、実際に暮らし始めて「この家、使いやすいね」「ここにこれがあるから便利だね」と感じる。そして何年か経った後にも「この家にしてよかった」と思ってもらえる住まい。
そんな家を一つひとつつくっている佐藤さん。私も、そんな佐藤さんの家に住めたらいいなと思いました。