どういった経緯で住宅収納スペシャリストという資格を取得したのか。
住宅収納スペシャリストという資格を普段の仕事にどういかしているのか。様々な場面で住宅収納スペシャリストとしてすでに活躍されている方にインタビューし、リアルな声を皆様にお届けしていきます!
Vol.4 國影こず江(K’z door代表)
<プロフィール>
國影こず江 福井県坂井市在住
学生時代、インテリアデザインを専攻、卒業後一旦は異業種に就くが、その後窓廻り(カーテン)の仕事へ。
さらに地元の建設会社を経て、現在は「K’z door」代表 フリーランスIC として活動中。新築住宅を中心に、リフォーム、マンション等のプランニング業務に携わる。県立高校の非常勤講師としてインテリア計画の授業を担当、整理収納アドバイザー2級認定講師、住宅収納スペシャリスト認定講師など、後進の育成にも力を注いでいる。
「SALON de Shslm」を主宰し、 暮らしを愉しむ為に 収納→飾る→おもてなし を通し、自分の家が1番好きという人が増えるように、ワンポイントレッスンを自宅にて開催
住宅収納スペシャリストとの出会い(取得した動機)
長年インテリアコーディネーターとして建築に携わってきましたが、お打合せ時にお客様から1番多いご要望は、「モノが多く片付かないので収納をたくさん作って欲しい」でした。 私自身が三姉妹の母という事もあり女の子特有の細々としたモノで溢れるリビングや洗面所で暮らすのは経験済み!

見せる収納にこだわった造作キッチン
仕事がインテリアコーディネーターという事もあり、部屋を美しく見せるのは得意でしたが、押入れの中は・・・それでもン十年間、 仕事と家事を何とか両立してきた経験値から収納のアドバイスもさせて頂いてきました。
自分の主婦力だけに頼ったアドバイスでは、お客様にきちんとお伝え出来ない・・・。
整理収納についてもっと理論立てて学ぶ必要があると思い、整理収納アドバイザーを受講致しました。
それにより、感覚頼みで整理しても上手くいかないという事が分かり、お引越し後、どの様に整理収納に向き合えば片付く仕組みがキープできるかまで、ご提案できるようになりました。 が、お引越し後にお邪魔すると、想像以上にモノが溢れているお宅や、各部屋にクローゼットがあるにも係わらず、リビングや階段にたたまれた洗濯物の山があるお宅等、お客様自身は整理収納を頑張っているのに解決しないのはなぜだろうと思っていた時に「住宅収納スペシャリスト」に出会いました。

使いたいモノが使いたい場所に収納されるダイニング側収納
上手く片付かないのは お客様だけに原因がある訳でなく、当然お客様それぞれには違った暮らしぶりがある筈で、通り一辺倒な収納提案だけではご満足頂けない。私達建築に携わる者の責任も重大と、改めて気づかされました。
住宅収納スペシャリストを受けて変わったこと

ウォークスルーの寝室クローゼット
業務の中で電気配線のお打合せもする為、コンセントの位置が関係する家電や、置きたい家具、特に収納したいモノや場所、棚板の数等はヒアリングしプランに反映させていますが、あくまでもインテリアコーディネーターとしての打合せ内容にプラスα程度でした。
勿論、お客様の方からも、収納に関しては、誰にどこまで相談していいのかと迷われる事も有ったと思います。
名刺をお渡しする時、「インテリアコーディネーターで住宅収納スペシャリストです」とお話しすると、お客様、特に奥様からは「そうそう!そういう人に相談したかったの。良かった!」と安心してご相談頂けます。
資格取得後でも打合せの中身は、今までと比べ、さほど変化はありませんが、ヒアリングシートや分類ツリーを使う事で、収納したいモノや場所について、更に深く詳しく伺う事が出来るようになり、お客様からも、ご自身の引越し後の暮らしがイメージしやすいと好評です。

猫ちゃんトイレスペース上には猫ちゃんグッズの収納を
住宅収納スペシャリストとしてお話しする事で、収納に関しての打合せ時間を今まで以上に確保しやすく、より暮らしに沿ったご提案が出来るようになったと思います。常々以前は、お客様が置きたい家具からの間取り・インテリア提案をする事も必要と考えていましたが「住宅収納スペシャリスト」の資格取得後は使いやすい収納からの間取り・インテリア提案の重要性をも実感しました。
今後の展開(夢)
自分自身が仕事に家事にと毎日を忙しく暮らす生活者であり、その中で日々を愉しみながら丁寧に暮らす、そんな経験を重ねるからこそ、使い勝手や機能性をきめ細かく配慮したご提案ができると考え、デザイン性だけにとらわれず、使いやすさ、暮らしやすさ、心地よさを第一にご提案していきたいと思います。
例えば、ご自宅にお友達が遊びに来た時に“自慢できる大好きな場所”を、少なくとも1 ケ所はご提案し、自分の家が一番好きとおっしゃるご家族の輪を広げていきたいと思います。
その為には「住宅収納スペシャリスト」としての知識と提案力は必要不可欠と考えます。
地元北陸は比較的、持ち家率の高い地域です。
北陸でも認定講座を開催させて頂く事となり、お近くの会場で受講可能な方も増えました。
これを機に、住宅収納スペシャリストの輪がどんどん広がり、北陸は「心地よく暮らしやすい持ち家率」が高い地域となればと思います。
さて、第四回目の「全国の住スペ紹介」、いかがでしたでしょうか。
「インテリアコーディネーターで住宅収納スペシャリストです」と自己紹介される國影さん。
インテリアコーディネーターという、信頼度の高い資格に「住宅収納スペシャリスト」という肩書きを加えることで専門的な知識があるという安心感と説得力で、更に信頼度を高めていらっしゃいます。
ヒアリングシートや分類ツリーを使うコンサルティングこそ、住宅収納スペシャリストの強み!
お客様の引越し後の暮らしをしっかりイメージしていただいて、使い勝手や機能性をきめ細かく配慮したご提案ができると語る國影さん。デザイン性だけにとらわれず、使いやすさ、暮らしやすさ、心地よさを第一にご提案していくスタイルは、まさに住宅収納スペシャリストの理想的なワークスタイルではないでしょうか。
■ 私の働き方インタビュー Back number
Vol.1 井上晃代さん(住宅収納スペシャリスト認定講師、住まいるハート代表)
Vol.2 日浦弘子さん(住宅収納スペシャリスト認定講師、快適な暮らしフルサポートMjuk(ミューク)主宰)
Vol.3 小森 晶さん(ミサワリフォーム株式会社 東京西支店 武蔵野営業部 三鷹マンションリフォームプラザ Studio Felice代表)
Vol.4 國影こず江さん(住宅収納スペシャリスト認定講師、K’z door代表)
Vol.5 猪爪夕子さん(クリナップテクノサービス株式会社・リテール推進部勤務)
Vol.6 石田 雅一さん(積水ハウス株式会社 福島支店 統括課長)
Vol.7 市川めぐみさん(インテリアコーディネーター)
Vol.8 大沼典子さん(株式会社富樫工業 住宅営業)
Vol.9 大熊千賀さん(住宅収納スペシャリスト認定講師、暮らしStyle代表)